2002年3月19日号(NO.139)
アニサキスの丸かじり
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スミマセン・・・最初に謝っておきます。
今回は自慢話をさせていただきます。・・・・スミマセン。
「チェッ、人の自慢話なんか聞きたかぁねぇヤッ」って方は、あっち行って不貞腐れていてください。ナンセ、ホント、モロ自慢話なんすから。
イギリスに Mosby っていう医学書専門の出版社がありますね。そこで Tropical Medicine and Parasitology っていう寄生虫の専門書を出しているんですよ。このほどその 5th. Edition が出たんですがね、その Chapter four に Anisakiasis の項目があります。(Anisakiasis は、ご存じの通りアニサキス症、そう、生の魚を食べて感染する寄生虫症ですね)ここに、なんと小生の撮ったアニサキスの写真が載っているんですね。しかも3枚も。しかもアニサキスの他にテラノーバの写真も。しかも(しかもが多いな)Acknowledgements には、Dr.I Sato って名前まで載っているんですから。どうです、すごいでしょう。自慢したって構わないでしょう。
どうしてこういう事になったかって言うと、小生、胃の内視鏡検査をやる時に、所見があるとビデオプリンターで撮影してプリントアウトしているんですが、アニサキスを見つけた時も、胃に刺さっているアニサキスと、生検鉗子で摘み上げているところと、引っこ抜いた後の所見をプリントアウトして、虫体と一緒に秋田大学の寄生虫学教室に送って、虫体の同定を依頼しているんですね。
昨年でしたかね、秋田大学寄生虫学教室吉村教授から電話があったんですよ。「この度 Tropic Medicine and Parasitology の改訂版を出すんだけど、先生(小生のことです)のアニサキスの写真を載せてもよいか?」とのことでした。
いいもなんも、熨斗紙の5枚もつけて差し上げますって気分でしたね。それにしても、小生のような片田舎の開業医の撮った写真をこんな専門書に載せて下さるとは、吉村教授の太っ腹には敬服しちゃいましたね。「ホントに小生の写真でいいんですか?」って聞き返しちゃいましたよ。
はい、自慢話をしてしまいました・・・スミマセン。なんたって、Mosby っすから、Wallace Peters and Geoffrey Pasvol っすから、1万780円っすから。
あ、何でこのタイトルが、「丸かじり」かっていうと、今回の文体は、東海林さだお氏の「まるかじり」シリーズ(週刊朝日に連載されている「あれも食いたいこれも食いたい」の単行本です)をまねさせて頂いたからなんす。
ショージサン、ゴメンナサイ。
(I.S)
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