2001年1115日号(NO.136?


旅雑感


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11月末、大学卒業後39年目の同期会が滋賀県大津市であり、その旅行をとおして感じたことを記してみたい。

 今回の旅行では、距離の近い大館・能代空港からの飛行機も検討したが、便数が少ないため利用時間にあわず、秋田空港を利用することにして東京経由で大津へと計画した。秋田空港までは自家用車を利用し、昭和・男鹿インターから高速道路をとおり1時間半かからずに到着し、時間の短縮を実感した次第である。

 来年3月までには八竜インターから琴丘まで、来年度中には、更には昭和・男鹿インターまでの高速道路の開通が予定されているので、能代から秋田空港への所要時間も1時間前後と予想される。そうなれば多少時間がかかっても便数の多い秋田空港が大館・能代空港よりも更に利用しやすくなり、能代山本地方も陸の孤島より抜け出せそうだ。一日でも早い高速道の開通が望まれる。

 東京から新幹線で京都へ移動中、天気も良くゆっくり車窓から景色を楽しむことが出来ました。平野部では工場と煙突の風景がが延々と続く中で、久しぶりにみる富士山には感動しました。頂に雪を抱き真っ青な空に突き出た雄大な姿にはただただみとれているばかりでした。

 しかしよく見ていると、空の色がいつも能代で見慣れている空の色と違い何となくくすんで見え、空の真上は比較的済んだ色であるが地平線に近づくにつれ霞がかかったような感じになり、地平線のあたりは更に強く薄墨でも塗ったような色になるのに気付きました。平野部では薄墨色の中に隠れてしまい地平線がよくわからない。京都へ着くまで風景は変われどもその状態は変わることなく続きました。

 宿舎は大津市の琵琶湖湖畔に建ち眺望のすばらしいとのことだったが、琵琶湖大橋はかすかに見える程度でその先は霞の中で周囲の山裾も霞のなか。対岸は殆ど見えない。車窓からの眺めと同じで、「山紫水明」とはほど遠い状態でした。

 身近な例ですが、八郎潟の周辺では電車の中から天気がよければ対岸はもちろんのこと寒風山の展望台までも見る事ができるので、その違いの大きさに驚くばかりでした。

 よく東京や大阪方面からの旅行者から「秋田の空気がおいしい」という言葉を耳にするが、そのことが良く理解できたような気がしました。今回の旅で、あらためて郷土秋田の有り難さを実感した次第です。この素晴らしい環境をいつまでも後世に引き継ぎたいものです。

  H.K.
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